【妊娠中の虫歯治療はできるの?】
はじめに
妊娠期間中、歯が痛む…まさか、虫歯?!
ご妊娠されている方で、虫歯に気がついて受診される方は、意外と少なくありません。
では、妊娠期間中に歯の治療自体が可能なのでしょうか?それとも難しいのでしょうか?
今回のブログでは、妊娠中の虫歯治療について詳しく解説をさせていただきます。
少しでも不安がとり除ければと思います。
妊娠期の虫歯治療
まず、妊娠期間中は虫歯治療ができるのでしょうか?
結論→虫歯治療できます!ですが、時期や体調、虫歯の進行を考慮して治療を行いましょう。
妊娠期でも虫歯の治療が可能なことがわかりました。
・時期
・体調
・虫歯の進行度合い
これらを考慮して治療を行います。
一つずつ解説していきます。
・時期
妊娠初期の場合には、体調がすぐれない場合の方が多いので治療は緊急性がない限りは積極的なものは避けていただいた方が、母体に負担がかからないので安心です。
・体調
妊娠されていても悪阻が全くない方から、妊娠初期から出産まで長きにわたり悪阻が続く方まで十人十色です。そんな中でも、体調が比較的いい時期や時間帯などがあればそこにスポットを当てて治療することが大切です。
・虫歯の進行度合い
妊婦さんで、虫歯の痛みと闘っている方も時々いらっしゃいます。
痛みを伴うような場合には虫歯は、早めに治療をして痛みを取り除くことを優先します。
虫歯は放っておいても良くならないので、治療をしなければなりませんが、中期以降の思考度合いの虫歯は早めの対処をお勧めしています。
虫歯治療、した方がいい?
虫歯にも進行度合いがあるのをご存知ですか?
C0→
虫歯が歯の表面にうっすらと現れて、表面がざらざらとしたり、白っぽくなったり、茶色になるものですが、穴は空いていません。
この状態であれば、虫歯が進行しないように高濃度のフッ素の薬剤を塗布する方法があります。そうすることで、虫歯の進行を抑えることが可能です。
C1→
歯の表面に穴を開け始める初期の虫歯ですが、まだエナメル質にだけ進行をしている状態です。痛みを感じる方は少なく、自覚症状としては知覚過敏のようなしみる感覚が多いと言われています。麻酔を使用しなくても治療をできる場合もあります。
C2→
虫歯がエナメル質から象牙質に進行していて、痛みを伴ってくる状態です。
虫歯をしっかりと取り除く治療をしないと、この先にどんどんと進行してしまい、痛みが強くなる可能性が高まります。ここからの治療では麻酔を使用します。
C3→
虫歯が歯の神経まで到達しており、痛みが強い状態です。歯の神経を取り除く治療を行わないと、耐え難い痛みが続いてしまいます。こちらの治療では麻酔を使用します。
C4→
歯の神経が死んでしまい、痛みを感じられなくなった状態になります。この時にはほとんど虫歯で歯がもろくなっている状態になるので、欠けたり折れるなどして原型を留めていない状態です。多くの場合が歯を残せずに抜歯になります。
C0からC1の場合には治療を見送り、経過観察になる場合も多いですが、C2以降は治療を行った方が良いので、治療を行います。ですが、当院では時期や体調と相談しながら無理のない治療を行うことに努めています。
ホームケア・アフターケアについて
虫歯ができてしまった、ということはお口の中が虫歯になりやすいという状況です。
妊娠することで、食べられるものが限られる。お口の中に物を入れていないと気持ち悪くなる。歯磨きが辛すぎる。など、ホルモンの変化でいつものようなホームケアができないことも多くあります。
効率よく歯が磨けるように、無理のないように患者様に寄り添った診療とホームケアの方法をご提案させていただきます。
まとめ
いかがでしたか?
虫歯治療は、時期や体調、虫歯の進行度合いで行わなければならないことを理解していただけたと思います。
そうならないように、妊娠される前からお口の健康の土台を整えておくことで、妊娠期にも虫歯になりにくいお口の中へと変化させることが可能です。
ぜひ、これからご妊娠を考えているなどがありましたら、お口の環境を整えるお手伝いを当院でさせていただければと思います。
いつでもご予約をお待ちしています。